インポスター症候群とは、他者に評価されていることが認められず、自己評価を自分自身で下げてしまう人の心理状態を指す言葉です。このインポスター症候群に陥りやすい人にはいくつかの特徴がみられます。
1つ目は、完璧主義な人です。完璧主義とは、何事も完璧にこなさないと気がすまない人のことです。真面目でがんばり屋な人が多い反面、少しでも綻びが見つかるとその綻びに固執してしまうという欠点があります。
完璧主義な人は、任された仕事などを完璧にこなそうと意気込むあまり、自分に寄せられる期待や評価をプレッシャーに感じる人が多い傾向があります。他者は完璧を求めているわけではないのに、自分自身が完璧を追求しすぎるせいで、他者の期待に完璧に答えられない自分を卑下してしまう、負のスパイラルに陥ってしまうのです。
2つ目は、空気が読める人です。空気が読める人とは、周囲の人の感情の機微を敏感に察知し、相手の望む行動を取ることができるように配慮ができる人のことです。
空気が読めることは悪いことではありませんが、もし、相手の気持ちばかり優先するようになっていたら要注意です。他者を優先するということは自己評価が低いことの現れでもあります。相手の気持ちを気にするあまり、自分を無下にしてしまうことでインポスター症候群に陥りやすくなってしまうのです。
これらの特徴をみると、インポスター症候群は真面目で、他者への気配りができる人ほど陥りやすい心理状態であるということがわかります。自分自身や周囲を振り返ってみて、そうした傾向が見られた要注意です。決して楽観視せず、重症な状態になる前にインポスター症候群の対策をするようにしましょう。